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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻11号

1984年11月発行

特集 第7回日本眼科手術学会

原著

黄斑部網膜上膜に対する硝子体手術の検討

著者: 前保彦1 佐藤幸裕1 島田宏之1 佐藤節1 松井瑞夫1

所属機関: 1駿河台日本大学病院眼科

ページ範囲:P.1141 - P.1147

文献概要

 18例18眼の進行性網膜上膜に対して硝子体手術により膜剥離を行い,17例に膜剥離が可能であった。18例中9例に視力改善を認め,7例は術前からの黄斑合併症および黄斑神経上皮剥離,ぶどう膜炎の再燃,白内障の進行などのために視力不変であった。視力低下した2例のうち,1例は網膜上膜の再発,1例は網膜との強い癒着のため膜剥離が不能であったものであった。
 6例の網膜上膜について組織学的検索を行うことができた。術中に採取した膜組織中に内境界膜を3例に認めたが,3例とも網膜上膜の再発は認めなかった。膜を構成する細胞成分としてはfibrous astrocyte,macrophage,fibrocyte,myofibroblast-like cellなどを認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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