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特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著
人工的無水晶体眼に対する人工水晶体移植症例の検討
著者: 稲富誠1 河井克仁1 谷口重雄1 安藤仁1 杉田達1 深道義尚1
所属機関: 1昭和大学医学部眼科
ページ範囲:P.133 - P.136
文献購入ページに移動(2)対象のうちわけは老人性白内障61人,外傷性白内障12人,先天性白内障2人,若年性白内障2人で,両眼移植は10人,片眼移植は67人であった。
(3)移植された人工水晶体の種類は前房レンズ63,iris clip型レンズ16,後房レンズ8であった。手術はFlieringa ringの使用とviscosurgeryを原則とし,先に行われた白内障手術の術式と前房,隅角の所見によって使用するレンズと術式が選ばれた。
(4)レンズパワーはSRK formulaによってまず後房レンズパワーを求め前房レンズパワーに換算された。多く使われたレンズパワーは+19〜+20Dであった。
(5)術後視力の改善は無矯正群に著明で,術前視力0.1以下の70%が術後0。6以上の矯正視力を得た。術後視力0.4以下のものの視力不良原因の主なものは瞳孔偏位5,CME 3,硝子体混濁2であった。
(6)術中合併症は軽度の前房出血5で術後合併症は高眼圧5(治療を要したもの2),ぶどう膜炎4,限局性の角膜浮腫2,網膜剥離2,CME 3であった。
(7)角膜内皮のcell loss (19眼)は平均約7%であった。
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