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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻3号

1984年03月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著

急性発症,進行型糖尿病性網膜症の病像について

著者: 関伶子1 安藤伸朗1 小林司1

所属機関: 1新潟大学眼科学教室

ページ範囲:P.253 - P.259

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 従来の単純型糖尿病性網膜症とは病態を異にし,急激に増殖型へと進行した8例16眼を糖尿病性網膜症がないか,極初期挙純型の時期から経過観察し,次の様な眼科的,全身的共通所見を得た。
(1)糖尿病性網膜症の経過は3期に分けられる。[期ではRPCs領を含む後極部毛細血管の拡張と著明な透過性亢進による著明な浮腫,並びに線状出血が急激に出現する。II期は限局性血管床閉塞,intraretinal micro vascular abnormalities (IRMA)を伴う前増殖.型所見が出現する時期で,III期は増殖型である。
(2) I期発症からIII期への進行は急激であり,光凝固無効例が多い。
(3) I期発症は長期未治療患者で急激な血糖下降治療開始を契機とする例が多い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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