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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻3号

1984年03月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著

糖尿病性網膜症における蛍光眼底所見の評価に関する検討

著者: 福田雅俊1 岡野正2 別所建夫3 青木繁伸4 藤田利治5

所属機関: 1琉球大学眼科 2群馬大学眼科 3松山赤十字病院眼科 4東京大学保健学科疫学教室 5東京大学保健学科精神衛生学教室

ページ範囲:P.261 - P.265

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 単純網膜症を持つタイプII糖尿病患者245例(406眼)に眼底検査(検眼鏡,カラー眼底撮影,螢光造影検査)を研究開始時および24ヵ月後の2回実施し,両時期の螢光造影検査結果をそれぞれ1枚のベタ焼き陽画とし,これを資料として3名の網膜症専門眼科医が,すべての条件(内科的所見,検査日時,螢光造影以外の眼底所見)をblindとして独自に重症度を判定し,所定のアナログスケール上に記入した。一方すべての眼底検査結果を総合して重症度評価した総合判定と上記三者の判定とを比較した。この結果3名間に判定結果に相違があること,総合判定との相違も著しいことが明らかとなり,軽症網膜症の重症度判定は螢光造影検査所見のみで行ってはならないことと軽症網膜症の重症度を判定する基準作成の研究が今後大切なことを結論とした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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