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特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
汎網膜光凝固の血液網膜柵に及ぼす影響
著者: 大西直人1 羽生田俊1 大川雅史1 村岡兼光1 米谷新1
所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.281 - P.285
文献購入ページに移動光凝固前の糖尿病群は,コントロールに比し有意に高い硝子体螢光漏出が観察され,血液網膜柵に障害のあることが確かめられた。
単純型網膜症と増殖型網膜症の比較では,統計学的には有意差はなかった。
光凝固直後を測定しえた糖尿病性網膜症3眼の螢光濃度は,いずれも凝固前より一過性に上昇したが,PRP後1週を経過した糖尿病群の硝子体螢光濃度は,凝固前の測定結果と有意の差がなくなり,治療量での光凝固による網膜色素上皮の破壊の結果生じる血液網膜柵の損傷は,少なくとも硝子体螢光でみるかぎりでは,硝子体に影響を与えないことが結論され,併せてPRPが糖尿病性網膜症の治療として安全であることが推定された。
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