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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻3号

1984年03月発行

文献概要

臨床報告

単純ヘルペス脳髄膜炎にみられた壊死性網膜炎の1症例

著者: 越生晶1 村田佐民1 武市吉人1 駒井杜詩夫2 宮森正郎2 中道明3

所属機関: 1厚生連高岡病院眼科 2厚生連高岡病院脳神経外科 3関西医大眼科

ページ範囲:P.303 - P.309

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 39歳の男性で,片限の壊死性網膜炎に脳髄膜炎と脳内出血を合併した症例を報告した。眼底病変は乳頭炎と黄斑部網膜に限局した小出血,浮腫で始まり,やがて網膜に濃厚な黄白色滲出斑と動脈炎の所見を生じ,閉塞性網膜動脈炎と壊死性網膜炎に進展した。脳病変は眼病変と同時に発生し,片側の側頭葉内側に出血をみた。ペアー血清で単純ヘルペスウイルスの補体結合抗体価に8倍の上昇をみた。以上の特徴から単純ヘルペスウイルスの感染が原因と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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