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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻4号

1984年04月発行

文献概要

臨床報告

日本(京都)におけるSpheroid Degeneration,気候性角膜症,瞼裂斑および翼状片について

著者: S.Norn1 千原悦夫2

所属機関: 1 2京都大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.441 - P.444

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 眼球の露出部における曝光原性変性と考えられている種々の病変の頻度について緯度35°の京都における189人の日本人(モンゴル人種)を対象に調査した。そしてその結果を著者自身が同じ検査方法を用いて紅海近辺のコルダン(アラブ人,127人),グリーンランド(エスキモー,659人)とデンマーク(白人810人)において調査した結果と比較した。
 今回調査した日本人のうち31%に結膜の球状変性(spheroid degeneration)が認められ,60%に瞼裂斑が認められた。この比率は日照時間の長いヨルダンよりは少ないがグリーンランドやデンマークよりは高かった。気候性角膜症(clirnatokeratopathy)はグリーンランドより低い頻度で認められた。このことは日本において曝光性の結膜変性の出現頻度が高いにもかかわらず曝光性の角膜変性をおこす危険性が少ないことを意味する。翼状片はわずか1%という驚くべき低い頻度にしか認められなかった。このことは翼状片が結膜の変性とは無関係であることを意味している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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