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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻5号

1984年05月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

VDT作業による眼精疲労について

著者: 岩崎常人1 栗本晋二1 野村恒民1 大久保享一1 野呂影勇2 山本栄2

所属機関: 1産業医科大学眼科 2産業医科大学人間工学科

ページ範囲:P.483 - P.487

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 Visual Display Terminal (VDT)使用者に眼精疲労を来すものが少なくなく,この眼精疲労の治療,予防対策が急がれる。そこでディスプレイの様態による調節機能への影響を調べ,眼精疲労の予防について検討した。被験者30例には,ディスプレイ上での物名探索作業を行わせた。ディスプレイの条件には,1)文字の色,2)文字の輝度,3)文字の間隔,4)ディスプレイの大きさの4種を変化させた。調節機能の測定には赤外線オプトメーターを用い,毛様体筋の微動調節運動を1時間毎に測定した。その結果,青色文字,高輝度の場合,また文字間隔の長い場合やディスプレイサイズの小さい時に,微動調節運動の低周波化が著しかった。これらのことから,VDT作業におけるディスプレイの物理条件を改善することは,眼精疲労の予防に大きく関与することが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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