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特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著
事象関連電位の臨床応用
著者: 市橋進1 筒井純1 安田雄2 寺尾章2
所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室 2川崎医科大学内科学教室・神経内科部門
ページ範囲:P.501 - P.505
文献購入ページに移動正常者において,P300成分は注意を向けた課題関連刺激のみに出現することから,この波形は内因性の反応であり,選択的注意を表現したものと考えられた。またこの振幅が左半球で大きい傾向を示したことより,計数中枢が左半球優位であることとの関連が示唆された。
痴呆患者において,臨床症状が改善した例ではP300頂点潜時の短縮と振幅の増大傾向が認められ,課題が不可能な場合にはP300成分は出現しなかった。
以上のことより,数字刺激は事象関連電位の刺激方法として適当であり,知能障害のある患者の経過について治療効果を判定する一つの指標とすることができる。
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