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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻5号

1984年05月発行

文献概要

臨床報告

レーザー光凝固により消失した先天性硝子体嚢腫の1例

著者: 大塚忠弘1

所属機関: 1赤穂市大森眼科

ページ範囲:P.557 - P.560

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 生来健康な21歳男子の左眼硝子体中に浮遊する直径約3mmの球形,茶褐色の先天性硝子体嚢腫を認めた。嚢腫は移動性を有し,しばしば,黄斑部を覆って突然の視力障害を来していた。超音波検査の結果,内容物が実質性ではなく,硝子体と同様の物質から成ると推定された。
 この嚢腫に対し,2回にわたってアルゴンレーザー光凝固を施行した。凝固はBritt社製レーザー光凝固装置を使用し,1回目は0.7W,200μm,0.02secで20発,2回目は1.0W,400μm,0.05secで3発施行した。その結果,嚢腫はその破片と思われる数個の微小色素片を残して消失し,自覚症状も軽快した。
 本症に対するレーザー光凝固治療の有効性が確認された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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