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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻5号

1984年05月発行

文献概要

臨床報告

Paecilomyces lilacinusによる角膜真菌症の1例

著者: 高槻玲子1 内堀環1 富吉幸徳2 中島裕子2 藤之原仁美2 矢矢崎紀紘3

所属機関: 1関西労災病院眼科 2関西労災病院 3神戸市環境保健研究所

ページ範囲:P.561 - P.564

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 Paecilomyces lilacinusによる角膜真菌症の1例を報告する。症例は全身的には糖尿病を合併し,局所的には角膜ヘルペスでステロイドの局所投与を頻回に行っていた。
 角膜所見は固くもり上り表面の乾いた病巣で進行は遅く,抗真菌剤はほとんど無効でチメロサールが有効であった。
 分離した真菌を家兎角膜に接種した結果,数日後に潰瘍が発生したが経過観察中に自然治癒した。またステロイド投与例では,非投与例に比べて症状は重篤で治癒が著しく遅れた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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