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特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著
まわし眼位に関する研究—第4報まわし斜視のsensory adaptationについて
著者: 高橋総子1
所属機関: 1滋賀医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.591 - P.595
文献購入ページに移動乳幼児期以前に発症したまわし斜視14例においては,2例に大きな自覚的まわしずれを認めたのが注目されたが,ほとんどの症例では自覚的まわしずれは他覚的まわしずれに比しかなり小さかった。それに比べ小児期以降に発症したまわし斜視9例では,発症後長期間を経過している1例を除き,自覚的まわしずれは他覚的まわしずれと比較的近い値を示していた。
以上の結果から,まわしずれに対するsensory adaptationは比較的容易におこり,しかも両眼視に役立つという特徴をもつと考えられた。また,sensory adaptationには,まわし斜視の発症年齢が大きく関与し,乳幼児期以前に発症したまわし斜視の方がそれ以降に発症したまわし斜視に比べてscnsory adaptationはよく発達していると思われた。
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