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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻6号

1984年06月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著

10年以上経過観察しえた緑内障患者の視野障害進行因子—多変量解析による検討

著者: 安田典子1 江川知子1 景山万里子1 金丸新1

所属機関: 1東京警察病院眼科 2昭和大学医学部

ページ範囲:P.615 - P.619

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 Goldmann視野計で10年以上経過観察できた原発緑内障188眼について,視野障害進行因子を検討した。分析方法は多変量解析の一法である重回帰分析を用いた。目的変量を視野進行度とし,説明変量は年齢,性,隅角型,初診時視野,10年間の眼圧コントロール値の5変量とした。このうち視野障害進行に大きく係わった因子は眼圧コントロール値,初診時視野,年齢であった。眼圧は25mmHgを越すと視野を大きく進行させ,初期視野はIII期以後,年齢は50歳を過ぎると進行傾向が強まった。高齢者で,視野がIII期以後のものは一般基準(20mmHg)よりさらに低いレベルの眼圧コントロールが必要であることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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