文献詳細
特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その5)
学会原著
文献概要
我々はQ—スイッチルビーレーザーを使用して有色家兎14羽22眼のイリドトミーを行おうと試みた。イリドトミーの際の虹彩からの出血を防ぐために,前処置としてアルゴンレーザー光凝固が必要であった。また,その安全な施行のためにはイリドトミーレンズが必要だった。我々は4種類のイリドトミーレンズを使用した。最初に用いた北沢式イリドトミーレンズ1)はQ—スイッチルビーレーザーの一発目の照射で,レンズ接着面にひびが生じた。次にKrasnovレンズ,単体ガラス製北沢型イリドトミーレンズも試みたが数十発以内の照射で破損し,破片による角膜障害を発生させた。そこで我々は単体プラスチック製北沢型イリドトミーレンズを製作し使用した。このレンズは破損しにくく,破損した際も比較的安全で,Q—スイッチルビーレーザーイリドトミー施行には最も適していると考えられた。
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