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特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著
実質型角膜ヘルペスに対するlevamisoleの細胞性免疫能に対する効果について
著者: 日山昇1
所属機関: 1広島大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.737 - P.741
文献購入ページに移動 Levamisole (LMS)の実質型角膜ヘルペス患者における細胞性免疫能に対する効果を調べることを目的として,実質型角膜ヘルペス患者の末梢血中リンパ球の各種mitogenに対する反応性を調べて,以下の結果が得られた。
(1) LMSの投与を行っている症例では,実質型角膜ヘルペス患者の末梢血中リンパ球の3種mitogen (PHA, ConA, PWM)に対する反応性は正常例と有意差を認めなかった。
(2) LMS投与を中止して7カ月以上経過した症例およびステロイド剤治療を行っている症例においては,末梢血中リンパ球の3種mitogen (PHA, ConA, PWM)に対する反応性は,LMS投与中および正常例と比較して有意に上昇していた。
(3)これらの結果から,実質型角膜ヘルペス患者において,LMSはT-cell系の機能を正常に保つことによって,その臨床効果を発揮する可能性があると考えられる。
(1) LMSの投与を行っている症例では,実質型角膜ヘルペス患者の末梢血中リンパ球の3種mitogen (PHA, ConA, PWM)に対する反応性は正常例と有意差を認めなかった。
(2) LMS投与を中止して7カ月以上経過した症例およびステロイド剤治療を行っている症例においては,末梢血中リンパ球の3種mitogen (PHA, ConA, PWM)に対する反応性は,LMS投与中および正常例と比較して有意に上昇していた。
(3)これらの結果から,実質型角膜ヘルペス患者において,LMSはT-cell系の機能を正常に保つことによって,その臨床効果を発揮する可能性があると考えられる。
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