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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻7号

1984年07月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

単純ヘルペス性角膜炎に対する硫酸亜鉛点眼の有効性

著者: 山本覚次1 藤原久子1 河野通久1 栗本良子1 花房通子1

所属機関: 1川崎医科大学眼科

ページ範囲:P.743 - P.746

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 1975年,Joseph Shlomaiら1)は実験的研究によりZnイオンがhcrpes simplexvirus DNA dependentのDNA palymeraseの阻害をおこす事を証明したので,我々は1977年4月よりこれを臨床的に応用し単純ヘルペス性角膜炎の症例に0.3% Zinc水を点眼した。症例は表在型16例,混合型13例,実質型21例の50例で,この結果,Zinc水の点眼は副作用もなく,すべての症例に使用可能で連用がきき,併用禁忌もなかった。表在型ではZinc水単独でも効果があり,他の型においては再発防止の意味でも有効であった。またZinc水は長期間安定で安価でありヘルペス性角膜炎の治療薬として期待される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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