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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻7号

1984年07月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

Birdshot chorioretinopathyの2症例

著者: 川島みはる1 湯沢美都子1 松井瑞夫1

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.771 - P.776

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 Birdshot chorioretinopathyは1980年RyanとMaumenecによって報告された新しい疾患概念である。今回,筆者らは本症と考えられる2症例を経験し,臨床経過および検査所見から,次の結果を得た。
(1)眼底には後極部から中間周辺部にかけて黄白色の平坦な散在病巣が観察された。
(2)螢光眼底造影では,白色病巣に一致したtissue stainingによる過螢光,網膜静脈壁のstainingおよびCMEがみられた。
(3)前眼部にはほとんど炎症所見は認められないが,硝子体中には大型の硝子体混濁や多数の炎症細胞浸潤が認められた。
(4)全身検査所見には異常は認められず,HLA typingでは特異な抗原typeは検出されなかった。
(5)経過観察にて検眼鏡所見は軽快し,視力も回復傾向を認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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