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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻7号

1984年07月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学術展示

他覚式オートレフラクトメーターによる測定時の調節の介入の分析

著者: 武田啓治1 鈴木満喜子1

所属機関: 1長岡赤十字病院眼科

ページ範囲:P.780 - P.781

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 赤外光を用いた他覚式オートレフラクトメーターは,従来の可視光を用いたレフラクトメーターよりも調節の介入が少ないのが特徴とされる。しかし実際には明らかに調節が介入する。我々は調節の介入の程度を分析するためにNidek製オートレフ2000S 340眼,Topcon製RM100 180眼,Nikon製オートレフ1000F 163眼の他覚屈折値と自覚検眼による屈折値とを比較した。また可視光を用いた自覚式屈折器AO製SR IV 130眼の分析から,他覚式オートレフとの調節の介入の違いを検討した。なお,更にオートフォグの効果についても検討した。屈折値には自他覚とも等値球面値を用いた。
 結果①他覚値と自覚値はy=ax+bのような直線的相関をしめさず,他覚値には調節安静位様の調節が介入する。②度数別に比較すると,各社により多少の違いはあるが,次のような傾向がある。−1〜−2D以上の近視は+寄り,±ID以内は受に+寄り,+1D以上の遠視は−寄りをしめす。③年齢別に比較すると,20歳中頃までは+寄り,20〜40歳は−寄り,40歳以上は最+寄り,若年者はバラツキが大きい。④NidekとTopconのデータは同一被検者を用いてあるが,両者とも同程度の調節の介入がみられる。このことからオートフォグ機構が有効に作用しているとはいいがたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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