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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻7号

1984年07月発行

文献概要

臨床報告

愛知県における重度視覚障害児の実態(第2報)

著者: 唐木剛1 太田一郎2 堀口正之2 三宅三平2 市川宏2 薗部光子3 尾川尚子3 田辺竹彦3

所属機関: 1愛知県心身障害者コロニー中央病院眼科 2名古屋大学眼科学教室 3愛知県心身障害者コロニー中央病院視覚障害訓練室

ページ範囲:P.789 - P.794

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 我々は,重度視覚障害児の実態を把握する目的で一連の調査を行ってきた。今回アンケート調査により,愛知県における重度視覚障害児の実態を,かなり正確に把握することができる結果を得たと考え報告した。今回の結果より得られた知見は以下のとおりである。
(1)愛知県には毎年約30名の重度視覚障害児が存在している。
(2)1976・1977年は有意に重度視覚障害児が少ない。
(3)男子は女子よりも,やや重度視覚障害を持つ割合が高い。
(4)視覚障害原因疾患についてでは,原因として先天素因が全体の60%を占め,部位では眼球全体,水晶体,網脈絡膜,視神経・脳が全体の95%以上を占める。
(5)視覚障害原因疾患の構成は,眼科治療の向上に伴い未熟(児)網膜症等は減少してきた半面,視神経・脳の炎症等の後遺症によるものが,救命されるようになったためか増加している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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