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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻8号

1984年08月発行

文献概要

臨床報告

Posner-Schlossman症候群にみられる虹彩毛様体炎の臨床像

著者: 樋口眞琴1 大野重昭1 宮島輝英1 松田英彦1

所属機関: 1北海道大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.909 - P.912

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 北大眼科を受診したPosner-Schlossman症候群患者32例について,そのぶどう膜炎症状を中心に検討した。症例の内訳は男性22例,女性10例で全例片眼性であった。前房内炎症ではfiareは94%が1+以下であり,炎症細胞もほとんどが2+以下で,1+以下のものが74%であった。前房内炎症の強さと発作時の眼圧の高さとの間には相関はみられなかったが,降圧のみをはかった場合よりも,消炎の目的で副腎皮質ホルモン剤を投与した方が,眼発作の持続期間は短縮された。本症における虹彩毛様体炎は,眼圧の高さや角膜後面沈着物の強さとは無関係に比較的軽いものではあるが,本症の再発性眼発作の主要症状をなしており,十分な消炎をはかることが眼圧下降にも役立つことが推測された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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