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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻9号

1984年09月発行

文献概要

臨床報告

3歳児健康診査における視機能スクリーニング(第3報)

著者: 神田孝子1 川瀬芳克1 内田尚子1

所属機関: 1愛知県総合保健センター

ページ範囲:P.993 - P.997

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 3歳児健診時の視力検査の可能率は事前に家庭で練習させると向上することがわかったが,今回は更に家庭で視力検査をさせ,その結果と健診時の視力検査の結果とを比較した。家庭での検査の可能率は71.7%で健診時のそれとほぼ同じであった。またそれぞれの検査結果による判定は視力正常群,異常群共にかなりの一致がみられた。家庭で視力検査をさせる方法は現在の3歳児健診にも導入しやすい方法と考える。
 今回の健診時視力検査で検査不可の者および基準に達しなかった者に対し1〜2ヵ月後に視力を再検した。その結果検査可能者は全体の87.2%と上昇し,specificity (正常者が正常と判定される率)も80.6%となり効率が良くなった。異常者については数が少なく断定はできないが,弱視のある者などは検出されほぼ満足な結果であった。この結果から3歳児健診時の視力検査では再検が必要でかつ有効であるといえる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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