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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻9号

1984年09月発行

文献概要

薬の臨床

Cefmenoxime点眼剤の基礎的検討および臨床使用経験

著者: 富井隆夫1 福田正道1 川崎智寿子2 渡辺のり子3 佐々木一之1

所属機関: 1金沢医科大学 2福井病院 3弥生病院

ページ範囲:P.1001 - P.1005

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 0.5%および1%Cefnenoxime (以下CMXと略す)点眼液の家兎眼での基礎的検討と,外眼部感染症に対する臨床効果の評価を行い以下の結果を得た。
(1)結膜嚢内残留濃度は,点眼単独では60分以後180分まで残留を認めたが微量であった。しかしソフトコンタクトレンズ(以下SCLと略す)を併用する方法では,180分まで高い残留濃度が維持できた。
(2)角膜内移行濃度は,0.5%および1%点眼液とも5分毎5回の点眼法で,6時間まで良好な移行濃度を示した。
(3)房水への移行はSCL併用法以外は不良であり,硝子体へは今回用いた方法ではCMXの移行は認めなかった。
(4)臨床検討例18例に対する効果は慢性涙嚢炎では60%,その他の感染症では全例有用であり,CMX点眼液の副作用は認めなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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