文献詳細
臨床報告
文献概要
我々は最近,大腸クローン病に蚕食性角膜潰瘍の合併した症例を経験した.この両者の合併例の報告は今までには認められない.
症例は39歳女性で,頻回の粘液血性の下痢,腹痛などの臨床所見と,内視鏡,注腸造影および生検の結果から,大腸クローン病と診断された.一方,腸病変の悪化と同時に,右眼の疼痛,充血を自覚し,角膜鼻側辺縁部に急峻な侵蝕像を伴った深い潰瘍を認め,Mooren's ulcerと診断した.プレドニゾロンとサラゾスルファピリジンによる全身療法および,4%グルタチオン点眼を行った.腸および眼病変は,ほぼ同じ頃に改善した.これら両病変の発症機構について,免疫学的立場から検討しな.
症例は39歳女性で,頻回の粘液血性の下痢,腹痛などの臨床所見と,内視鏡,注腸造影および生検の結果から,大腸クローン病と診断された.一方,腸病変の悪化と同時に,右眼の疼痛,充血を自覚し,角膜鼻側辺縁部に急峻な侵蝕像を伴った深い潰瘍を認め,Mooren's ulcerと診断した.プレドニゾロンとサラゾスルファピリジンによる全身療法および,4%グルタチオン点眼を行った.腸および眼病変は,ほぼ同じ頃に改善した.これら両病変の発症機構について,免疫学的立場から検討しな.
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