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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻1号

1985年01月発行

文献概要

臨床報告

家族性滲出性網膜硝子体症での網膜血管と眼底病変との関連

著者: 宮久保寛1 宮久保純子1 得居賢二1 坂本道子1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.71 - P.79

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 家族性滲出性網膜硝子性症を示す81例138眼について,網膜血管異常と眼底病変,視機能との関連を検索した.本症の網膜血管異常を増殖性変化,網膜無血管野の有無から5型に分類して分析した.典型例では広い網膜無血管野,血管吻合,多分岐,咬合不全を呈するが,最軽症例では網膜無血管野がないこと,本症の特微である視野異常は,広い無血管野を示す血管型での検討から,その成因に網膜無血管野,V字型変性が関与しており,本症の遺伝型式については突発性のものがあることが明らかになった.眼底病変と分類された血管型とは,密接な関連を有していることから,網膜硝子体癒着,網膜分離症,黄斑偏位,牽引性網膜剥離は網膜血管異常の続発病変と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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