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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻10号

1985年10月発行

文献概要

臨床報告

Vogt—小柳—原田病患者のEpstein-Barrウイルス抗体価

著者: 幸道智彦1 砂川光子1 新井一樹1 詹宇堅2 沖波聡3

所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室 2中国広州中医学院眼科教研室 3天理よろず相談所病院眼科

ページ範囲:P.1245 - P.1248

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 京大病院眼科ぶどう膜炎外来に通院中の,Vogt-小柳-原田病患者23名(Vogt-小柳病11名,原田病12名)および対照健康人144名についてEpstein-Barr (EB)ウイルス抗体価の変動を検討した.Suppressor T cellの機能を反映する抗Viro-Capsid-Antigcn (VCA)抗体価の幾何平均は,Vogt-小柳病患者群で対照群と比べて高値を示し,Killer T cellの機能を反映する抗Epstein-Barr Virus Nuclear Antigen (EBNA)抗体価の幾何平均は,原田病患者群で対照群と比べて低値を示した.同じ疾患群であっても,前部ぶどう膜炎では抗VCA抗体価が高値を示し,後部ぶどう膜炎では抗EBNA抗体価が低値を示した事は,前に報告した一般のぶどう膜炎と同じ傾向を示した.これらの事より炎症反応の場の相異により,EBウイルスに対する免疫応答も異なってくるのではないかと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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