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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻11号

1985年11月発行

文献概要

臨床報告

後房レンズ移植時使用粘稠液の比較検討

著者: 金谷いく子1 溝上国義2

所属機関: 1兵庫県立成人病センター眼科 2神戸大学医学部眼科

ページ範囲:P.1293 - P.1297

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 後房レンズ移植時使用粘稠液としてヒアルロン酸を主成分とするHealon®,DE O50®,コンドロイチン硫酸を主成分とするCDS II,CDSを使用する機会を得たので,使用粘稠液群別に術時の有用性,安全性および術後の経過等を比較検討した.Healon®とDE 050®は粘性が高く,とくにHealon®の粘性は著明に高く,前後房の形成,維持が確実であった.一方,CDS II,CDSは粘性が低く,前後房の形成が不完全で,また術野の赤血球の凝集が認められた.術後炎症はHealon®,DE 050®は軽度で早期に消退したが,CDS ll,CDSは遷延化した.
 今回の検討では,粘稠液として,術操作,安全性の点で,Healon®,ついでDE050®が最も有用であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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