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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻2号

1985年02月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著

Behçet病患者の末梢血Tリンパ球サブセットの動態

著者: 小暮美津子1 吉川啓司1 高橋義徳1 酒井香子1

所属機関: 1東京女子医科大学

ページ範囲:P.121 - P.126

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 Behçet病患者75例を対象に,モノクロナル抗体を用いて臨床経過に伴うリンパ球subsetの動態を観察し,眼発症時および発症後の再燃,寛解のくり返しに細胞性免疫も深くかかわっていることが示唆された.
(1)本症患者のOKT 3, OKT 4の増加,OKIa1の低下は,健常対照にくらべて有意であった.
(2)発作期のOKT 3の増加は,健常対照に対して有意で,眼発作期にはOKT 8の,眼外発作期にはOKT 4の増加が明らかにみられ,OKT 4/OKT 8比の増加は眼外症状の,低下は眼症状の多発時にみられる傾向があった.
(3)眼発作期におけるOKT 8の増加は,眼発作の修復に関与するかのごとく,極期をすぎた発作後期から発作後にかけてみられ,一方,眼発症時にはOKT 4の減少が何らかの形で関与していると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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