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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻2号

1985年02月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著

原田病の経過と予後—副腎皮質ホルモン剤の全身投与を行わなかった症例について

著者: 山本倬司1 佐々木隆敏1 斎藤春和1 磯部裕1 新納昭子1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.139 - P.144

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 原田病に対するステロイド大量投与による治療法の評価を再検討するために,ステロイド剤の大量投与を行わない20症例につき,その経過と予後を検討した.20例中3例が遷延化し,他の3例が再発したが,最終観察時ではこれら6例の中2例のみが,活動性病変を示し,他は治癒した.視力予後は1.0以上が17例34眼,0.5〜0.9が3例5眼,0.3が1例1眼,0.8以上は18例36眼であり,原田病に対してはステロイド剤の全身投与を行わなくても,遷延化あるいは再発することなく,予後良好な経過をとる症例が大部分であることが明らかになった.このことから,原田病に対するステロイド大量療法は再検討されるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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