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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻2号

1985年02月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著

Uveal effusionと多発性後極部網膜色素上皮症

著者: 上野眞1 渡辺雄二1 上村健太郎1 三浦嘉久1 渡邊郁緒1

所属機関: 1浜松医科大学眼科

ページ範囲:P.145 - P.152

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 36歳男性と49歳女性の2例のuveal effusion (以下UE)を報告した.症例1は典型的な臨床症状を示したが,症例2は局所螢光漏出巣を伴い,多発性後極部網膜色素上皮症との鑑別が問題となった.UEの病態の基礎を脈絡膜循環の鬱滞と仮定すると種々の問題点が解決されるものと考えた.UEでも脈絡網膜関門の状態によって局所漏出病巣を呈する例があるが,光凝固は十分な効果を示さないものと考えた.症例2では脈絡膜剥離は認められなかったが,髄液蛋白上昇を示し,上強膜血管拡張の存在,光凝固治療の無効など,背後に脈絡膜循環障害があることが推測され,uveal effusionと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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