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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻2号

1985年02月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学術展示

VDT作業による眼精疲労と涙液産生能との関係

著者: 岩崎常人1 栗本晋二1 大久保享一1

所属機関: 1産業医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.172 - P.173

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 緒言 情報化時代を迎えた今日,また改めて産業労働者の眼精疲労が表面化してきた.これはOA化の波に乗って現われたVDT (visual display terminal)作業が一般の事務作業場にひろく普及し,VDT作業が急増し,それに伴って眼精疲労を訴える者が増加したためである.視機能の点からいえば,VDT作業は従来から行われてきた事務作業に比べると,調節機能の低下,眼圧の上昇が同作業量で比較した場合に著しく大きい.
 VDT作業者におけるもっとも多い眼に関する不快感は,眼疲労感,視蒙,眼痛,乾燥感,熱感,異物感等であり,調節機能低下や眼圧上昇が訴えの一因をなしていることは十分に考えられるが,乾燥感,異物感に対応する視機能因子については報告がない.VDT作業者に角膜びらんが多いことは報告されている1)がその発生機序については明らかではない.そこで涙液産生能とVDT作業者の眼精疲労との関係を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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