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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻2号

1985年02月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学術展示

蚕蝕性角膜潰瘍に対する潰瘍および結膜切除診術(Brown法)の治療成績

著者: 塩田洋1 水井研治1 山根伸太1 内藤毅1 三村康男1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.190 - P.191

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 緒言 蚕蝕性角膜潰瘍は進行性で難治性である.本疾患の原因は未だ不明で,確立された治療法はない.1975年Brownは,潰瘍部付近の角膜・結膜コラゲナーゼ活性の上昇を認め,結膜コラゲナーゼの病的産生が角膜潰瘍を進行させるものと推論し1),治療方法として潰瘍隣接部結膜の切除を行い,その有効性を報告した2).わが国では武井らによって,最初の本法有効2症例が報告されている3).我々も6症例(10回)に本法を試み,満足すべき結果を得ているので,その治療成績と術式の要点について述べる.
 方法と対象 角膜辺縁部の潰瘍で,undermined edgeを有する典型的な蚕蝕性角膜潰瘍6症例を対象とした.同一眼で異なった部に潰瘍が起こって来た者および再手術した者があるため,手術回数は合計10回となった.術後の観察期間は最短1年10カ月から最長5年7カ月におよび,平均3年3カ月であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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