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臨床報告
眼内レンズ挿入眼の予後とその併発症・後房レンズ
著者: 山岸和矢1 小林博1 西村晋1 池田定嗣1 荻野誠周1 永田誠1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院眼科
ページ範囲:P.217 - P.222
文献購入ページに移動(1)矯正視力0.5以上は184眼(92%)であった.(2)併発症で多かったのは光学部瞳孔前偏位(pupillary capture)12眼(6%),後発白内障8眼(4%)であった.(3)術後Pseudomonas cepaciaによる細菌性眼内炎を1例経験した.(4) Pupillary captureとdecentrationは後房レンズのタイプにより発生率に大きな違いがあり,それぞれのタイプの固定や平面安定性の差が推察できた.(5)ぶどう膜炎を3眼(1.5%)に認めたが総て一過性であった.しかし虹彩支持レンズ挿入眼では持続性ぶどう膜炎を6%に認めており,後房レンズ挿入眼においても十分な経過観察が必要である.また長期予後が明らかでない現時点では適応は慎重でなくてはならない.
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