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特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 特別講演
シンナー中毒と眼—その臨床と実験
著者: 石川哲1
所属機関: 1北里大学眼科学教室
ページ範囲:P.245 - P.255
文献購入ページに移動 シンナー中毒患者の眼症状について検討を加えた.症例は視覚系に異常を認めた5例と更に病理解剖例1例と精神症状により県立せりがや園を受診した14例の合計20例である.更に動物実験として,ラットに亜急性の実験,ビーグル犬に対して慢性実験を行い人の所見と比較した.その結果はほとんど同一であり,基本はシンナー中に含まれるトルエンによる中毒であることが明らかにされた.その所見は基本的に,眼,大脳,小脳,末梢神経に認められる,optic-cerebral-cerebellar-peripheral neuropathyとしてまとめられ,1日約5時間の吸入で11.3gを4年以上吸入すると眼症のみでなく上述の症候群が発症する可能性があることを述べた.
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