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特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
老人性黄斑円孔—その2経過観察結果と尿中estrogen
著者: 湯沢美都子1 松井瑞夫1
所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.311 - P.315
文献購入ページに移動(1)初診時黄斑嚢胞をみとめた7眼中4眼57%と,臍状病巣をみとめた3眼中1眼33%に,経過観察中に円孔の発生を確認できた.このことから,円孔形成の前段階としては黄斑嚢胞に最も注意すべきと結論した.
(2)円孔発生時円孔縁に付着していたopeculumが,その後発生した後部硝子体剥離の際に後硝子体膜に付着した例や,後に円孔縁から分離して門孔底に付着した例が観察されたことから,硝子体牽引は円孔の完成には関与していても,円孔発生の主要因ではないと推論した.
(3) opeculumが分離せずに再付着した例,円孔底に組織増殖が発生した例などが観察され,一度形成された円孔がその後不明瞭になる場合もあることが明らかとなった.
(4)1日尿中estrogenは女性19症例中13例68%が正常範囲にあり,estrogenレベルと円孔発生との間には,密接な関係はみとめられないと考えられた.
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