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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻3号

1985年03月発行

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その2)

学会原著

硝子体出血をきたした老人性円盤状黄斑変性症の2例

著者: 山之内夘一1 坂本英世1 田村充弘1

所属機関: 1大分医大眼科学講座

ページ範囲:P.317 - P.321

文献概要

 老人性円盤状黄斑変性症から硝子体出血を起した2症例3眼について述べた. この中,第1例右眼は黄斑部のmottlingから,浮腫,漿液性ついで出血性網膜色素上皮剥離,硝子体出血,円盤状黄斑変性とGassの述べた進行様式を示した.第2例左眼も,途中からであるが,第1例に準じた進展を示した.
 第1例は両眼にウロキナーゼの硝子体内注入を行い,さらに右眼は水晶体摘出と前部硝子体切除を行ったが,結局は失明に終った.第2例はウロキナーゼの点滴静注が行われた.結果的には,観血的治療より,非観血的治療が好ましいことになるが,こうした出血を起す段階で,出血を防止する手段を講じることの必要性を痛感する.
 我々の外来で見られ,3ケ月以上follow upできた老人性円盤状黄斑変性症は,14例20眼で,硝子体出血を見たものは2例3眼である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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