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特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学術展示
虹彩に発生したreactive lymphoid hyperplasia
著者: 斉藤学1 田川義継1 竹内勉1 大野重昭1
所属機関: 1北海道大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.352 - P.353
文献購入ページに移動症例40歳男性.1983年5月頃より右視矇感出現するも放置していた.その後視矇感が次第に増強し,同年10月近医受診し,右眼の虹彩炎,続発緑内障,および虹彩の異常を指摘され,同年10月31日当科初診.初診時,視力右眼0.1(矯正不能),左眼1.2.眼圧右眼62mmHg,左眼16mmHg.右眼に角膜後面沈着物,前房出血,前房微塵を多数認め,虹彩は全周にわたり肥厚し,瞳孔縁には多数の腫瘍状隆起がみられた(図1).瞳孔径は3.5mmで対光反応は,直接・間接反応共ほぼ消失し,散瞳剤・縮瞳剤にもほとんど反応がみられなかった.隅角部は開放隅角で結節等はみられなかった.中間透光体には異常なく,眼底にも緑内障性乳頭陥凹を認める以外に著変はみられなかった.左眼は前眼部・中間透光体・眼底共特に異常はみられなかった.家族歴,既往歴に特記すべきことはなかった.全身的検査では,血液学的検査および同一般生化学的検査に異常はみられなかった.
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