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臨床報告
標準色覚検査表第1部(SPP−1)の検討—(3)分類表の評価
著者: 深見嘉一郎1 島本史郎1 石黒裕之2
所属機関: 1福井医科大学眼科学講座 2京都第一赤十字病院眼科
ページ範囲:P.381 - P.385
文献購入ページに移動検査対象は本報告の第1部,第2部と同じ411名の先天色覚異常である.
第1異常に関しては,分類表全5表とも非常に良い成績を示している.第2異常では,分類表全5表中3表は非常に良い成績を示したが,残りの2表は分類不能となるものが多い.しかし,全5表にて類型を判断する限りにおいて,大部分のものは分類できる.
第1色覚(P)は100%正しく分類できる.
第1色弱(PA)は91.0%正しく分類できる.
第2色盲(D)は99.3%正しく分類できる.
第2色弱(DA)は97.2%正しく分類できる.
全体で97.6%正しく分類できる.
アノマロスコープの分類との不一致率は,PAで1例(2.3%),DAでは3例(1.7%)であった.この第1,第2異常が逆に判定されるものはすべて軽度である.重度のものはこのように逆に判定されることなく,全ては正しく判定される.
以上の結果から,SPP−1の分類表の分類能力は優れていると判断できる.
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