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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻4号

1985年04月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会原著

高安病での網膜血管床閉塞と動静脈吻合の形成過程

著者: 田中隆行1 逸見知弘1 粟根裕1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.425 - P.431

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 過去8年間の高安病患者7症例14眼に螢光眼底造影を行い,網膜血管床が慢性に閉塞に至る過程を検索した.この過程には,動静脈吻合の関係しない毛細血管の特発性の閉塞(14眼)と,動静脈吻合が形成された後に続発する閉塞とがあった.この動静脈吻合には優先血行路(14眼),動静脈交差部での吻合(6眼)の2種類があった.これらの動静脈吻合の形成には,その周囲および末梢の血管床閉塞が先行することを必要としなかった.すなわち形成された動静脈吻合は網膜血管床閉塞を併発するものの,発症に関しては動静脈吻合と網膜血管床閉塞は独立した病態であると結論された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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