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臨床報告
YAGレーザーによる眼内レンズ障害実験
著者: 浅野良弘1 水野勝義1
所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.521 - P.523
文献購入ページに移動 Nd-YAGレーザーによる後発白内障切裂時の合併症であるIOLの破損を実験的に作り,表面を走査型電子顕微鏡で観察した.
PMMA製レンズでは,照射エネルギー,パルス数に応じて大きさの異なる欠損がみられた.この欠損は直径20〜125μmの円形を示し,内部は放射状で,また熱により形成されたと考えられる滑らかな面が観察された.照射点の深さによってはこの欠損を中心にして長さ1mmにも及ぶcrackがみられた.
ガラス製レンズでは,同様の照射エネルギーの差による形態の差以外に,レンズ全体にcrackが入り脱落するのが観察された.
従来,Nd-YAGレーザーによるIOLの欠損は視機能に影響を及ぼさなかったと報告されてきたが,照射法によっては影響を及ぼす欠損ができる可能性があり,慎重な照射を要する.
ガラス製IOLでは,レンズ全体が破損する可能性があり,Nd-YAGレーザーの使用は不適当である事が再確認された.
PMMA製レンズでは,照射エネルギー,パルス数に応じて大きさの異なる欠損がみられた.この欠損は直径20〜125μmの円形を示し,内部は放射状で,また熱により形成されたと考えられる滑らかな面が観察された.照射点の深さによってはこの欠損を中心にして長さ1mmにも及ぶcrackがみられた.
ガラス製レンズでは,同様の照射エネルギーの差による形態の差以外に,レンズ全体にcrackが入り脱落するのが観察された.
従来,Nd-YAGレーザーによるIOLの欠損は視機能に影響を及ぼさなかったと報告されてきたが,照射法によっては影響を及ぼす欠損ができる可能性があり,慎重な照射を要する.
ガラス製IOLでは,レンズ全体が破損する可能性があり,Nd-YAGレーザーの使用は不適当である事が再確認された.
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