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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻5号

1985年05月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

後部硝子体剥離層の微細構造—動物モデルの作成

著者: 原彰1 J.Ryan2

所属機関: 1日本医科大学眼科 2南カルフォルニア大学眼科

ページ範囲:P.589 - P.592

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 象兎にビトレクトミーを行い,BSS液で硝子体腔を満たし液化硝子体を人工的に形成すると.部分後部硝子体剥離が生じた.硝子体剥離は全例共硝子体皮質内で起こり,内境界膜直上から起こった例は無かった.硝子体皮質に液化硝子体の流入路としての裂孔形成が無かった事から,硝子体剥離の発生機序として,まず液化硝子体が必要条件であるが,硝子体皮質の裂孔形成は必要ではないと考えられた.液化硝子体のみが主因となって誘発する後部硝子体の可能性が論議された.一般に硝子体皮質のコラージェン層は,網膜面に層状に配列されている事が後部硝子体剥離を引き起こす基本構造のようであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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