文献詳細
特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その4)
学術展示
文献概要
緒言 眼サルコイドーシスは一般に予後良好な疾患とされているが,時に炎症が持続して,高度の硝子体混濁,血管新生,硝子体出血を起こし,併発白内障や続発性緑内障を合併して重篤な視機能障害に至る例がある.我々は過去5年間に経験した眼サルコイドーシス153例の内,このような重症型3例4眼に対してpars planavitrectomy (経毛様体扁平部硝子体切除術)を行い,その結果大幅に視力を改善しえた.さらに,術後の経過を長期間観察したところ視力は安定し,葡萄膜炎そのものも鎮静化する方向に向かった.
症例 症例1(K.T.54-0285):58歳女子.初診時より硝子体混濁がつよく,白内障が併発していた.右0.04(n.c.),左0.1(n.c.)の視力であったが,経過中に硝子体混濁と併発白内障が増強したために,右眼にvitrectomyおよびlensectomyを施行し,左眼にも6カ月後に同様の手術を行った(図1).術後,サルコイドーシスの大きな炎症発作は無く,現在にいたるまでステロイド点眼のみで充分にコントロールされている.
症例 症例1(K.T.54-0285):58歳女子.初診時より硝子体混濁がつよく,白内障が併発していた.右0.04(n.c.),左0.1(n.c.)の視力であったが,経過中に硝子体混濁と併発白内障が増強したために,右眼にvitrectomyおよびlensectomyを施行し,左眼にも6カ月後に同様の手術を行った(図1).術後,サルコイドーシスの大きな炎症発作は無く,現在にいたるまでステロイド点眼のみで充分にコントロールされている.
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