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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻5号

1985年05月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学術展示

胞状網膜剥離について

著者: 原彰1 清水由規1 川村俊彦1 浅田洋1

所属機関: 1日本医科大学眼科

ページ範囲:P.646 - P.647

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 胞状網膜剥離(bullous retinal detachment)という疾患は1973年Gass1)の報告により名付けられた疾患である.しかし本疾患の臨床的特徴および病態発生機序を検討すると,中心性網膜炎の異型または激症型と考える者1〜3),あるいは中心性網膜炎とは別個の疾患と考え,むしろ多巣性に発生する網膜色素上皮症と考える者4,5),uveal effusionが眼底後極に発生し中心性網膜炎様の症状をとると考える者7)等々,胞状網膜剥離に対する呼称,病態の捕え方が異なり議論の絶えない疾患である.どのような病名が正しく本疾患の病像をとらえているのか今後の症例数の蓄積により解明されることと思われる.今回我々はいわゆる胞状網膜剥離または異型中心性網膜炎の3症例を経験し多少の考按を加えてみた.すなわち胞状網膜剥離には中心性網膜炎に近い臨床像を示すものから多巣性網膜色素上皮症の臨床像を示すものまであり,胞状網膜剥離の原因を一つの病態に求めなくても良いのではないかと考按した.
 症例 1:47歳男子(#0576).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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