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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻5号

1985年05月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学術展示

Open loop刺激による対光反応について—鼻側および耳側網膜刺激による直接および間接反応の検討と半盲患者への応用

著者: 白川慎爾1 長谷川幸子1 石川哲1

所属機関: 1北里大学医学部眼科

ページ範囲:P.656 - P.657

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 緒言 Open loop刺激を用いた瞳孔の対光反応についての研究は近年数多くなされており,closed loop刺激と比較して刺激量が安定していることなどよりその有用性が示されている.今回我々はopen loop刺激の赤外線電子瞳孔計を用いて,正常者の鼻側網膜および耳側網膜刺激を行い,対光反応の直接および間接反応について調べた.また後頭葉障害による同名半盲を呈している患者6名について同様の検査を行い半盲性瞳孔硬直の有無,および正常者との比較について調べた.
 方法 対象とした被検者は眼疾患の既往のない正常者16名(男性8名,女性8名)で,年齢は20〜31歳(平均年齢26歳)と後頭葉障害による同名半盲患者6名である.これらの患者はすべて典型的同名半盲を呈しており,かつ黄斑回避も認められた.用いた装置はopen loop刺激の単眼用赤外線電子瞳孔計で光刺激装置と測定用カメラが分離しているため直接,間接反応がとれるように設計してある光刺激は2000trolandで刺激時間は0.5sec,中心窩より鼻側および耳側へそれぞれ5°の位置で直径5°の範囲で刺激を行った.15分間の暗順応後,直接および間接反応をそれぞれ3回ずつ残像が残らないように一定の間隔をおきながら測定した.測定に関しては瞳孔反応が安定している時間帯,昼食後1時間を除く午前9時から午後3時の間で測定した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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