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臨床報告
極小未熟児における未熟児網膜症—重症型未熟児網膜症の予後と治療における問題点
著者: 上田佳代1 山名敏子2 西村みえ子2 近藤乾3
所属機関: 1福岡市立こども病院眼科 2九州大学医学部眼科学教室 3福岡市立こども病院新生児科
ページ範囲:P.675 - P.679
文献購入ページに移動(1)網膜症を発生したのは38例(55.0%),そのうち重症型網膜症は7例(10.1%)であった.
(2)重症型は全例在胎28週以下,出生体重1,000g未満で,人工換気療法を受けていた.
(3)重症型の早期診断は,網膜血管先端の位置が耳側では黄斑部から3.5乳頭径以内,鼻側では乳頭縁から6乳頭径以内で,血管先端に異常吻合,走行異常,軽度の怒張が認められれば,これを重症型と診断してよい.
(4)重症型の治療は,光凝固が第一選択で,診断がつき次第すみやかに開始し,境界部と無血管帯を十分に凝固することが重要である.また,治療によりいったん寛解した網膜症が再燃する場合があり,注意すべきである.
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