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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻6号

1985年06月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著

Swinging flashlight testによる relative afferent pupillary defectの検出能

著者: 小笠原孝祐1 高橋洋司1 小田島祥司1 田沢豊1

所属機関: 1岩手医大眼科学教室

ページ範囲:P.745 - P.750

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 Swinging fiashlight test (SFT)によるrelative afferent pupillary dcfect (RAPD)の検出能を再検討するため,視機能上種々の程度の左右差を有する外傷性視神経症,緑内障,視交叉症候群,虚血性視神経症の計35症例について,RAPDの程度と視力,視野,中心フリッカー値(CFF)との関係を調べた.その結果,RAPDと左右眼の視力差との間に関連は認められなかったが,RAPDと左右眼のCFF差には相関があり,患眼のCFFとRAPDと同じ濃度のND filterを負荷した後の他眼のCFFとはよく一致していた.また,視野の量的左右差はGoldmann視野測定の結果から対数閾値を求めて比較したが,I1,I2,I3イソプターの総和とRAPDとの間に強い関連性が認められ,Peritestによる中心視野内の閾値低下の程度,範囲に対応していた.今回の研究結果をopen loop 下のRAPDの分析結果と比較することはできないが,SFTも基本的には中心視野に対応する第3ニューロンの視感度閾値の差を量的にとらえるものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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