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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻6号

1985年06月発行

臨床報告

クリプトンレーザーによる中心性漿液性脈絡網膜症の光凝固療法の成績

著者: 加藤直子1 山本武仁1 大熊紘1 友田隆子1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.800 - P.804

文献概要

 Coherent社クリプトンレーザー光凝固装置(システム910)を用いてこの1年間に中心性漿液性脈絡網膜症(中心性網膜炎)64例65眼に光凝固を行った.合併症を防止して治療効果をあげるために,大きいスポットサイズ(200μm),長い凝固時間(0.2秒)を凝固の標準とし,平均85mWの低出力で螢光漏出点を含めその周囲に数発の凝固を加えた.網膜剥離完全消失までの期間は平均2.9週で,術後視力の回復も良好であった.光凝固部の瘢痕は軽く,そこに一致する暗点は小さいかあるいは証明されず,また合併症は見られなかった.クリプトンレーザー光を用いると,中心窩の近くの凝固も可能で,中心性網膜炎に対する光凝固にはアルゴンレーザー光よりもクリプトンレーザー光の方が有利であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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