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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻6号

1985年06月発行

文献概要

臨床報告

桐沢型ぶどう膜炎に対する眼内液体シリコン充填術

著者: 永江康信1 田野保雄1 張野正誉1 中川やよい1 春田恭照1 湯浅武之助1

所属機関: 1大阪大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.819 - P.822

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 桐沢型ぶどう膜炎は急性の滲出性病変と網膜動脈炎にはじまり,網膜の壊死性変化および網膜剥離を続発し予後不良の疾患である.この網膜剥離に対して多くの報告者は輪状締結術等を試みているが,一般に良好な成績をあげていない.我々は従来の手術法では網膜復位が困難であった全網膜剥離を来した桐沢型ぶどう膜炎の2例に対して,硝子体切除術と眼内液体シリコン充填術を施行し,1例で網膜を完全に復位させた.この症例は術後1年8カ月を経ても,白内障の手術を施行後は,矯正視力0.15の視力を維持しており再剥離を来していない.他の例は完全な網膜の復位が得られなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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