文献詳細
特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その6)
学会原著
文献概要
高血圧症の耐糖能への影響を知るため,高血圧患者30例.正常血圧者34例に対し眼底検査により硬化性病変の有無および程度を確認後,75gブドウ糖経口負荷試験を施行し,血糖および血中インスリン動態を検討した.
高血圧患者では.硬化性変化の高度なもので境界型GTTを示し,インスリン曲線上極値発現の遅延が認められた.硬化性変化が軽度のものでは,正常群と血糖値に有意差を認めなかったが,全経過を通じ比較的高値を示した.またインスリン曲線は極値のはっきりしない特異な形状を示した.Insulinogenic indexは,高血圧症患者で正常群に比し有意に低値であった(p<0.05).血中インスリン量の総和は高血圧症の有無で有意差を認めなかった.したがって,高血圧症においては硬化性変化が軽度な時期から耐糖能異常が存在しており,それに続発する細動脈硬化性変化により更に悪化していくものと考えられた.
高血圧患者では.硬化性変化の高度なもので境界型GTTを示し,インスリン曲線上極値発現の遅延が認められた.硬化性変化が軽度のものでは,正常群と血糖値に有意差を認めなかったが,全経過を通じ比較的高値を示した.またインスリン曲線は極値のはっきりしない特異な形状を示した.Insulinogenic indexは,高血圧症患者で正常群に比し有意に低値であった(p<0.05).血中インスリン量の総和は高血圧症の有無で有意差を認めなかった.したがって,高血圧症においては硬化性変化が軽度な時期から耐糖能異常が存在しており,それに続発する細動脈硬化性変化により更に悪化していくものと考えられた.
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