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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻7号

1985年07月発行

文献概要

特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

コンピューター処理を伴ったOculocerebro vasculometry (OCVM)の眼科診断への応用

著者: 野村隆康1 馬嶋慶直1 伊藤栄一2

所属機関: 1藤田学園保健衛生大学眼科 2国立名古屋病院内科

ページ範囲:P.873 - P.877

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 Oculocerebro vasculometry (OCVM)処理専用のソフトウェアーを内蔵したポケットコンピューターを用い,救命センターで内頸動脈閉塞症と診断,または疑われた14例に対し,OCVMを施行し,これを処理した所,頸動脈撮影(CAG) CTの結果とよく一致した.次にOCVMの脈波の読みの検者による誤差を調べるため,二者が別々に読んでコンピューターに入力した結果,2%の危険率で一致がみられた.眼科疾患にこれを施行した所,虚血性視神経症を疑った8例中6例.片眼性一過性視朦症3例中1例に異常がみられ,このうち角膜脈波消失時眼圧/上腕収縮期血圧(OAP/BrSP)比0.45以下のものに,CAG上,内頸動脈の完全あるいは高度の狭窄が認められた.また網膜中心動脈閉塞症,網膜中心静脈閉塞症に対しては殆ど異常なOAP/BrSP比はみられなかった.球後における循環障害が疑われる症例に対し本法は,その非侵襲性から,内頸動脈閉塞症のスクリーニングに有効であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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