icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻7号

1985年07月発行

臨床報告

モードロック方式YAGレーザーによる後部硝子体手術

著者: 米谷新1 田中隆行1 得居賢二1 清水弘一1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.919 - P.924

文献概要

 モードロック方式によるNd・YAGレーザーを用い,硝子体腔内に網膜を牽引する病変を示す16症例(糖尿病性網膜症6例,網膜静脈分枝閉塞症3例,その他5例)の治療を行い,これに成功した.後部硝子体における増殖組織のYAGレーザーによる切断は,緊張を持った膜性の病変でより容易に実施できた.緊張が少なく,明瞭な索形成の見られない硝子体混濁の場合には若干の困難を伴った.
 一度の照射回数は,平均560回(最低71,最高1272)であり,症例により,一度ないし数度で満足できる硝子体切断が完成した.
 術中の合併症は2例にみられ,硝子体新生血管からのわずかな出血と,網膜の白い凝固斑であったが,いずれも一過性であって,術後の経過に悪影響を残さなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら